【2026】採用動画の事例15選|種類や作り方、費用も解説
|2025-08-20公開|2026-09-30更新
採用動画とは、企業が候補者に向けて事業内容・働く環境・社員の姿を映像で伝え、応募や入社の判断を後押しするための動画です。
- 求人票と採用サイトは整えたが、応募数も辞退率も変わらない
- 他社が採用動画を作り始めていて、自社も必要なのか判断できない
- 作るとしても、どの種類を何本、いくらで作ればよいか分からない
- 上司や役員に「それで採用は増えるのか」と聞かれて答えに詰まった
採用動画を検討し始めた段階で、このような状態になっていませんか。
本記事では、公開中の採用動画15本を種類別に紹介したうえで、自社の採用課題からどの種類を選ぶか、費用と作り方、稟議を通すための判断材料、2026年のトレンドまでを順に解説します。
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採用動画を検討されている企業で、次のような課題は起きていませんか。
- 新卒・中途・職種ごとに知りたいことが違うのに、1本の動画では全員に同じ内容を見せることになる
- 職種ごとに動画を作り分けようとすると、本数の分だけ費用と工数が増える
- 候補者が動画のどこに関心を持ったのかが分からず、次の面談に活かせない
これらは、Video Agent「TALKsmith」で解決できます。TALKsmithは、視聴者の質問や選択に応じて説明内容が変わる対話型の動画を作成できるサービスです。候補者ごとに見せる内容を変えられるので動画を作り分ける必要がなく、誰がどの内容に興味を示したのかまで把握できます。
【種類別】採用動画の事例15選
採用動画は、何を映すかによって5つの種類に分かれます。自社に近い事例を探す前に、まず種類の見分け方を確認してください。
採用動画の種類5つと見分け方
- 社員インタビュー動画:特定の社員が画面に向かって話し、仕事の中身とやりがいを本人の言葉で伝える
- 事業・仕事紹介動画:会社が何をしている組織なのか、どんな仕事があるのかを説明する
- オフィス・職場紹介動画:働く場所そのものを映し、どんな環境で日々を過ごすのかを見せる
- コンセプトムービー:企業の価値観や問いを提示し、共感で候補者の関心を引く
- 会社説明会・選考説明動画:説明会や選考の場で話している内容を、映像に置き換えて届ける
以下では、実際に公開中の動画を種類別に分類して紹介します。各事例には使われている場面として、同じ型の動画を自社で使う場合に向く場面を添えています。活用したい場面と重ねながら読み進めてください。
1. 社員インタビュー動画の事例3選
- 1-1. 本田技研工業
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移動支援ロボットの開発に携わる社員が、自身の仕事と会社の理念のつながりを語る構成です。技術職の候補者が、入社後にどんなテーマへ関わることになるのかを具体的に受け取れます。
使われている場面:採用サイトの職種ページで、技術職に応募を検討している候補者に対して。
- 1-2. ソニーグループ
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若手社員が挑戦の経験やキャリアの考え方を語り、研究開発や商品企画といった業務の中身を紹介しています。大企業ゆえに全体像が掴みにくい会社で、個人の働き方まで解像度を上げる役割を担っています。
使われている場面:新卒採用サイトで、部門ごとの違いを知りたい学生に対して。
- 1-3. タカラトミー
-
複数の職種の若手社員が登場し、仕事内容とやりがいをテンポよく紹介します。おもちゃメーカーとしての「楽しさ」を、社員の表情と語り口そのもので伝えている点が特徴です。
使われている場面:企業の雰囲気から志望度を高めたい、新卒の母集団形成に向けて。
2. 事業・仕事紹介動画の事例3選
- 2-1. ワールドコーポレーション
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約3分で事業の全体像を把握できるよう、情報を凝縮して構成された動画です。事業領域が複数にまたがる会社では、求人票の文章だけでは伝わりきらない部分をここで補えます。
使われている場面:説明会の冒頭で、事業理解を揃えてから個別の話に入るために。
- 2-2. ベルフェイス
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会社概要に加えて、自社が何のために存在しているのか、顧客とどう向き合っているのかまでを扱っています。事業内容の説明と価値観の提示を1本でつないだ構成です。
使われている場面:採用サイトのトップページ。会社を初めて知った候補者に対して。
- 2-3. 日本電気(NEC)
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キャリア採用の候補者に向けて、事業内容・入社後のキャリア形成・働く環境を通して紹介しています。中途の候補者が最初に確かめたい「自分の経験がどこで活きるのか」に答える設計です。
使われている場面:スカウトメールの本文に添えて、転職を検討中の候補者に対して。
3. オフィス・職場紹介動画の事例3選
- 3-1. 富士通Japan
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オフィスの風景と社員が働く様子を映しながら、企業理念と働く意義に接続しています。職場の空気は文章で説明しにくいため、映像の効果が最も出やすい領域です。
使われている場面:選考の中盤で、入社後のイメージを具体化してもらうために。
- 3-2. 日本テトラパック
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先進的なオフィス設計と働き方を多角的に映し出し、職場環境とカルチャーの両方を表現しています。働く場所の設計思想そのものが、企業の考え方を伝える材料になっています。
使われている場面:勤務環境を重視する候補者に向けた、採用サイトの環境紹介ページで。
- 3-3. SCSK
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本社ビルの共用部から執務エリアまでを順に映し、設備と働く場所の条件を具体的に示しています。オフィスの写真を並べるのではなく、移動する視点で見せることで、出社したときの一日の流れが想像しやすくなっています。
使われている場面:出社の頻度や勤務地を気にする候補者に向けて、選考の案内に添えて。
4. コンセプトムービーの事例3選
- 4-1. リクルート
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「なぜ働くのか」という問いを視聴者に投げかけ、挑戦と自己実現をテーマに構成されています。事業の説明をほとんど行わず、候補者自身に考えさせる形を取っている点が、他の種類との最大の違いです。
使われている場面:認知の段階で、まだ業界を絞り込んでいない層に対して。
- 4-2. トヨタシステムズ
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「モビリティ社会を支える」という使命を軸に、社員の想いと仕事の意義を描いています。BtoBで社名が知られにくい企業が、社会との接点を提示して関心を作る型です。
使われている場面:合同説明会のブースで、足を止めてもらうための映像として。
- 4-3. 学研ホールディングス
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企業理念と社会に対する価値を、ストーリー仕立てで表現したブランドムービーです。採用専用に作られたものではありませんが、コンセプトムービーの構成を考える参考になります。
使われている場面:企業理念のページ。価値観の合う候補者に絞り込んでもらうために。
5. 会社説明会・選考説明動画の事例3選
- 5-1. ボルテージ
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説明会に来る前の段階で、最低限の前提を揃えておく使い方です。説明会の冒頭で話している会社の特徴と職種の概要を、1テーマずつショート動画に切り出した形です。
使われている場面:説明会の予約前に、SNSやマイページから視聴してもらうために。
- 5-2. GMOインターネットグループ
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会社の概要、事業、数字で見た特徴、今後の方向性という順で構成された、説明会をそのまま動画にした型です。話の順番が説明会と揃っているため、視聴済みの候補者とそうでない候補者が混ざっても、説明会の進行を変えずに済みます。
使われている場面:説明会の前に視聴してもらい、当日は質疑の時間を長く取るために。
- 5-3. 弥生
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新卒採用向けのWeb会社説明会を、そのまま視聴できる形で公開しています。日程の合わない候補者や、まず情報だけ集めたい候補者が、予約をせずに内容を確認できる状態を作っています。
使われている場面:説明会の日程が合わなかった候補者への、代替の案内として。
新卒と中途では、同じ種類の動画でも候補者が確かめたい点が変わります。対象を絞った事例は以下の記事で扱っています。
参考:【2026】新卒採用動画最新事例|Z世代を動かす制作のポイントと配信戦略ガイド
参考:中途採用動画を効果的に活用する方法とは|2026年トレンド動画4選と事例も紹介
採用動画で得られる3つの効果
事例を見ると作りたくなりますが、その前に動画が何を変えるのかを押さえておく必要があります。以下の3つのうち、前半2つは候補者側の変化、3つ目は採用担当側の変化です。
1. 応募前に企業理解が進み、選考辞退が減る
選考の途中で辞退が出る原因の多くは、候補者が持っていた企業イメージと、実際に会って得た情報のずれです。求人票と採用サイトの文章だけでは、職場の空気や社員の話し方までは伝わりません。
動画は、この情報の差を応募の前の段階で埋めます。社員が話す様子やオフィスの様子を先に見た候補者は、自分に合うかどうかをある程度判断したうえで応募します。その結果、選考に進んでから「思っていた会社と違った」という理由で離脱する人が減ります。
候補者の企業理解を揃えるという点では、採用ピッチ資料も同じ役割を担います。
参考:【2026】採用ピッチ資料とは?作り方・構成項目・事例・活用方法を徹底解説
2. スカウトや求人媒体で目に留まり、応募につながる
スカウトメールも求人媒体の掲載枠も、候補者は大量の情報の中から数秒で取捨選択するため、文章だけで他社と差をつけるのは難しく、内容の良し悪し以前に読まれずに終わります。
動画のサムネイルが1枚入るだけで、文字だけの求人が並ぶ中で目に留まりやすくなります。候補者にとっても、文章を読み込むより短時間で会社の雰囲気を掴めるため、開いてもらえる確率が上がります。転職活動を通勤時間や休憩時間に進める候補者ほど、この差が大きく出ます。
また、開いたあとの行動も変わります。文章だけのスカウトでは仕事の中身を確かめる手段が面談しかなく、候補者は返信をためらいます。動画で仕事の様子まで伝われば、面談を待たずに返信するかどうかを決められます。
3. 説明を動画に任せることで、属人化を防止できる
同じ会社説明でも、話す人が変われば内容の順番も強調される点も変わります。採用担当が複数いる企業や、現場社員が交代で説明会に立つ企業では、候補者が受け取る情報が人によってばらつきます。
そこで、毎回同じことを話している部分を動画にしておくと、誰が担当しても同じ情報が候補者に届きます。採用担当は説明そのものではなく、候補者ごとに変わる質問への回答に時間を使えるようになり、説明会の回数が多い時期ほど削減できる工数は大きくなります。
説明の担当を増やせない場合、影響は工数だけにとどまりません。当社でも、医療・介護の分野で新卒採用をされている法人の採用ご担当者から、次のような話を伺ったことがあります。
現場の社員がオンライン説明会を開いているものの、通常業務があるため開催は月1回程度が限界で、その日程に合わない候補者は説明を聞く機会のないまま選考から離れてしまう。しかも看護職のように、都合のよい時間帯が夕方から夜に偏る職種もあり、開催日を増やしても全員は拾えない。このようにエントリーの数に対して説明会に参加する人数が大きく減ってしまうことを課題に挙げていました。
説明を動画に置き換えておけば、誰が話しても同じ内容が届くことに加えて、開催日という制約そのものがなくなります。
採用課題から選ぶ|自社はどの種類から作るとよいか
5つの種類のうち、どれから作るかは自社が抱えている採用課題で決まります。下の早見表は、課題と種類の対応をまとめたものです。
| いま起きている採用課題 | 適した種類 | まず作る1本 |
|---|---|---|
| そもそも応募が集まらない | コンセプトムービー、事業・仕事紹介動画 | 会社を知らない人向けの、3分以内の事業紹介 |
| 応募はあるが、母集団の質が合わない | 社員インタビュー動画 | 採用したい職種の社員1名のインタビュー |
| 選考の途中で辞退が出る | オフィス・職場紹介動画、社員インタビュー動画 | 入社後に配属される部署の職場紹介 |
| 説明会の運営工数が重い | 会社説明会・選考説明動画 | 説明会の前半で毎回話している内容の録画 |
| スカウトの返信率が低い | 事業・仕事紹介動画 | スカウトメールに添付できる1分前後の短尺 |
| 理念への共感を軸に採りたい | コンセプトムービー | 経営者か創業メンバーが理念を語る映像 |
表の読み方は2つです。1つは、左の列で自社に最も近い課題を1つだけ選ぶことです。複数当てはまる場合も1本目は1つの課題に絞り、適した種類が2つ並んでいる行では、右端の「まず作る1本」が指しているほうから着手します。
もう1つは、右の列を「完成形」ではなく「最初の1本」として読むことです。ここで選んだ1本を公開し、その反応を見てから2本目の内容を決めます。
採用動画の尺と形式
同じ内容の動画でも、活用する場面で適切な長さと形式は変わります。候補者がその場で使える時間と、視聴する環境が違うためです。掲載先を2つ以上検討している場合は、下の表で条件を見比べてから決めてください。
| 掲載先 | 尺の目安 | 画面の向き | 字幕の扱い | 冒頭で押さえること |
|---|---|---|---|---|
| 求人媒体・スカウトメール | 30秒〜1分半 | 縦型または正方形 | 必ず入れる。スマートフォンの画面で読める文字サイズにする | どの会社の、何の動画かを数秒で示す |
| 採用サイト・会社説明会 | 3〜5分 | 横型 | 必ず入れる。会場で流すなら文字サイズを大きめにする | 急いで結論を出さず、導入から順に見せてよい |
| SNS | 15〜60秒 | 縦型 | 必ず入れる。音声をオフにしたままでも内容が分かる状態にする | 挨拶や会社紹介を省き、最も目を引く場面から始める |
以下では、それぞれの条件がなぜそうなるのかを説明します。
求人媒体・スカウトメールに載せる場合
候補者は複数の求人を比較している最中で、1件あたりに割く時間は長くありません。移動中にスマートフォンで開かれることも多いため、尺は短く、画面の向きは持ったまま見られる縦型か正方形が向きます。
冒頭で会社名と職種名が分からない動画は、比較の途中で閉じられます。企業ロゴと職種名を最初のカットに入れておくだけで、離脱のタイミングが変わります。
採用サイト・会社説明会で見せる場合
このタイミングの候補者は、自分から情報を取りに来ています。3分から5分程度まで長くしても最後まで見てもらえるため、冒頭で結論を急ぐ必要はありません。
パソコンの画面や会場のプロジェクターで再生されるので、横型が基本です。会社説明会では音声が聞き取りづらい会場もあるため、字幕の文字サイズは大きめにしておきます。
SNSで配信する場合
流れてくる投稿の中で再生が始まるため、候補者は動画を見ようとして見ているわけではありません。尺が最も短くなるのはこのためで、挨拶や会社紹介から入ると最初の数秒で流されます。
音声をオフにしたまま見る人が多いので、字幕だけで内容を追える状態が前提です。1本の作り込みより本数と頻度が効く掲載先である点は、後述するトレンドの章で触れます。
採用動画の費用相場と依頼先ごとの違い
費用は「何を作るか」と「誰が作るか」の2つで決まります。まず動画の種類ごとの費用相場を確認し、次に制作会社・フリーランス・社内制作のどこに頼むかで金額がどう変わるかを見ていきます。
動画の種類別に見る費用と制作期間の目安
外注した場合の目安は次のとおりです。
| 動画の種類 | 費用の目安 | 制作期間の目安 |
|---|---|---|
| 社員インタビュー動画 | 10万〜30万円 | 1か月以内 |
| 事業・仕事紹介動画 | 30万〜80万円 | 1〜2か月 |
| オフィス・職場紹介動画 | 30万〜80万円 | 1〜2か月 |
| コンセプトムービー | 100万〜300万円以上 | 3か月以上 |
| 会社説明会・選考説明動画 | 10万〜30万円 | 1か月以内 |
金額が上がるのは、企画に時間がかかるものと、撮影日数が増えるものです。社員インタビューは既にある素材と社員の言葉で成立しますが、コンセプトムービーは脚本・ロケーション・出演者の手配が必要になり、その分だけ費用も期間も伸びます。
撮影そのものは1日か2日で終わることが多く、時間がかかるのは企画の確定と社内確認です。採用スケジュールから逆算する際は、社員インタビューや説明会の動画なら公開したい日の2か月前、コンセプトムービーなら4か月前を起点にしてください。
外注したほうがよいケースと、社内で作れるケース
依頼先は、制作会社・フリーランス・社内制作の3つに分かれます。変わるのは、費用の内訳・任せられる範囲・期間の3点です。
- 制作会社
- 企画から撮影、編集、納品までを一括で任せられます。費用には撮影スタッフの人件費と機材費、企画の工数が含まれるため、上の表の中でも上限寄りになります。複数人が動く分スケジュールは押さえられており、期間の見通しは立てやすくなります。
- フリーランス
- 撮影と編集を個人に依頼する形です。企画やシナリオを自社で用意できるなら、制作会社より費用は抑えられます。任せられる範囲は個人のスキルによって差が大きく、企画から相談したい場合は事前に実績を確認してください。1人で進める分、繁忙期は期間が伸びることがあります。
- 社内制作
- スマートフォンと編集ソフトがあれば、社員インタビューや職場紹介は社内でも作れます。外部に支払う費用は発生しませんが、担当者の工数が丸ごとかかります。企画から公開までを1人で回すと、採用業務の合間では1本あたり数週間かかることも珍しくありません。
ここまでの3つから、まず外注と社内制作のどちらにするかを、次の2点で判断します。
- その動画を採用活動の中でどれだけ長く使うか。採用サイトのトップに数年置く動画なら外注、SNS用に毎月差し替える動画なら社内制作が向いています
- 企画を自社で言語化できているか。「誰に何を伝えたいか」が固まっていれば外注先は探しやすく、固まっていない状態で発注すると修正が重なって費用が膨らみます
外注すると決めた場合は、企画から相談したいなら制作会社、企画が固まっていて撮影と編集だけを任せたいならフリーランス、で分かれます。
外注先の選び方をさらに詳しく検討する場合は、以下の記事で解説しています。
参考:採用動画外注の費用相場は?制作会社比較10選と外注しない作り方も解説
採用動画の作り方6ステップ
ここからは、実際に1本目を作る手順を6つに分けて説明します。
ステップ1|目的を決める
最初に決めるのは、動画で何を解消したいかです。「採用動画を作る」ではなく「一次面接後の辞退を減らす」のように、採用活動のどの数字を動かしたいのかまで言葉にします。
目的が曖昧なまま進むと、関係者からの要望を足し続けることになり、誰に向けた動画か分からなくなります。社内で複数の意見が出た場合も、この段階で1つに絞り込んでください。
ステップ2|誰に・どの場面で見せるかを決める
次に、目的から逆算して視聴者を絞ります。新卒か中途か、どの職種か、どの選考段階にいる候補者かまで具体化してください。「エンジニア職の、一次面接を終えた中途候補者」のように定義できていれば十分です。
そのうえで、その候補者がどこでこの動画に出会うかを決めます。スカウトメールなのか、採用サイトなのか、説明会の場なのかで、次のステップで決まる尺と形式が変わります。視聴者と場面の組み合わせは、ここで1つに固定します。
ステップ3|動画の種類・本数・尺を決める
視聴者と場面が決まれば、種類は「採用課題から選ぶ」の早見表から、尺と形式は掲載先ごとの条件から決まります。ここで新たに条件を考え直す必要はありません。
本数は1本から始めます。同時に複数本を発注すると、1本目の反応を反映できないためです。例外は掲載先がSNSの場合で、ここだけは月に数本を出せる体制を先に確保してから着手します。
ステップ4|構成台本をつくる
台本は、時間の流れに沿って「誰が何を話すか」「どんな映像を映すか」を書き出したものです。社員インタビューであれば質問項目、事業紹介であればナレーション原稿がこれにあたります。
この段階で社内確認を通しておきます。撮影後に内容の修正が入ると、再撮影が必要になり費用も期間も大きく変わります。出演する社員にも事前に台本を共有し、話す内容を把握してもらってください。
ステップ5|撮影と編集を進める
撮影当日に気を配るのは、音声と明るさです。映像の粗さは視聴者にあまり気づかれませんが、音が聞き取りづらい動画は途中で閉じられます。外付けのマイクを用意し、窓を背にしない位置で撮影します。
編集では字幕を入れます。掲載先の章で触れたとおり、音声をオフにして見る候補者が一定数いるためです。
ステップ6|公開設定と、効果測定の準備をする
公開設定は、動画を検索で見つけてもらう必要があるかどうかで決めます。YouTubeなどで候補者に直接見つけてもらいたいなら通常の公開、採用サイトへの埋め込みや選考中の候補者への案内だけに使うなら、URLを知っている人しか見られない限定公開で十分です。
効果測定は、公開前に指標を決めておきます。押さえる数字は、再生回数と視聴完了率、そしてステップ1で決めた目的に対応する数字の3つです。辞退を減らすなら選考辞退率、スカウトの返信を増やすなら返信率、応募を増やすなら動画を設置したページからの応募数がこれにあたります。変化を追うには公開前の値が必要なので、3つ目の数字は動画を置く前に記録しておきます。
採用動画の稟議を通すために揃える4つの判断材料
企画が固まっても、費用が発生する以上は上司や役員の承認が必要です。「それで採用は増えるのか」と聞かれて答えに詰まるのは、動画の内容に問題があるからではなく、判断する側が見たい材料が揃っていないからです。揃えるのは次の4つです。ここまでの各章で決めてきた内容がそのまま材料になります。
| 用意するもの | 何を書くか | 元になる章 |
|---|---|---|
| 解消したい採用課題と現在の数字 | 辞退率・スカウト返信率・応募数のうち、動かしたい数字の現状値 | ステップ1で決めた目的 |
| 動画を見せる対象と場面 | どの候補者に、どこで見せるか | ステップ2で固定した視聴者と場面 |
| 費用と制作期間の見積もり | 作る種類の費用の幅と、公開したい時期からの逆算 | 費用相場と依頼先の章 |
| 公開後に何を見て効果を判断するか | 再生回数・視聴完了率と、目的に対応する数字 | ステップ6で決めた測定項目 |
このうち判断が分かれやすいのは4点目です。効果の判断基準が先に決まっていると、承認する側は「増えるかどうか」を予想する立場から、「この数字で判断すればよい」と確認する立場に変わります。費用の妥当性も、その基準とセットでなければ判断できません。
反対に、判断材料が揃っていない段階で稟議に出すと、差し戻しのやり取りで時間を使います。採用の時期が決まっている場合、この往復がそのまま公開の遅れになります。本記事の早見表と費用の目安を参考にしてください。
なお、1本目の予算が下りにくい場合は、社内制作で小さく始めて反応の数字を取り、2本目で外注の承認を得る進め方もあります。判断材料を実物で示せるため、説明の手間が減ります。
採用動画の3つのデメリットと対処法
採用動画には向かない場面や、作ったあとに負担になる点もあります。着手する前に把握しておくと、避けられる失敗が増えます。
1. 1本作って終わりでは制作費を回収しにくい
1つの場面でしか使わない動画は、かけた工数に対して接触できる候補者の数が限られます。採用サイトに置いただけで終わると、そのページを訪れた人しか見ません。
対処法は、作る前に使い回す場所を決めておくことです。採用サイト・スカウトメール・求人媒体・説明会・SNSのうち、どこで使うかを企画の段階で列挙します。そのうえで、長い版と短い版を同じ撮影素材から作れるように台本を組んでおくと、1回の撮影で複数の掲載先に対応できます。
社員インタビューであれば、フルバージョンを採用サイトに、印象的な発言の30秒だけを切り出してSNSに、という形で二次利用できます。
2. 情報が古くなったときに差し替えにくい
採用動画には、オフィスの様子・組織体制・出演している社員が映り込みます。移転や組織変更があると内容が実態と合わなくなり、候補者に古い情報を渡すことになります。
更新の頻度は、年に1度は内容を見直し、2年から3年で作り直すのが目安です。差し替えやすくするには、変わりやすい情報と変わりにくい情報を分けて撮影しておきます。事業の説明や理念は長く使えますが、組織図・人数・オフィスの様子は変わります。これらを別のカットにまとめておけば、その部分だけ撮り直せば済みます。数字や組織名をテロップで入れておくと、映像を撮り直さずにテロップの差し替えだけで対応できる場合もあります。
3. 対象が違う候補者には、動画を分けて作る必要がある
新卒と中途、営業職とエンジニア職では、知りたい情報が異なります。全員に同じ1本を見せると、どの層にとっても必要な情報が足りない動画になります。1本目の対象をステップ2で1つに絞るのは、この問題を避けるためでもあります。
2本目以降は、共通で使える部分は使い回し、候補者ごとに変わる部分だけを作り替えます。事業紹介や理念の説明は職種が変わっても使えるので、職種ごとに変わる仕事内容の紹介だけを追加で撮影すれば、制作費を抑えながら候補者ごとに見せる内容を変えられます。
【2026年】採用動画の最新トレンド4つ
採用動画の作られ方は、候補者が動画を見る環境の変化に沿って変わってきています。2026年時点で広がっている4つを紹介します。
縦型ショート動画
スマートフォンの画面いっぱいに表示される、縦向きの短い動画です。採用領域では、社員の1日を数十秒でまとめたものや、職種紹介を1本1テーマで出す使い方が増えています。
増えている理由は、候補者が普段から縦型の動画に触れる時間が長く、横型の動画より最後まで見られやすいためです。企業アカウントの投稿が候補者のタイムラインに流れてくる形になるため、まだ転職や就職を具体的に考えていない層にも届きます。
自社で取り入れるときの条件は、投稿を継続できる体制があることです。1本の完成度より本数と頻度が効く領域なので、月に数本を出し続けられないなら効果は出にくくなります。
対話型(インタラクティブ)動画
視聴者が画面上で選択肢を選び、自分が知りたい内容だけを見進められる動画です。採用では、職種を選ぶと該当する社員のインタビューに分岐する、といった使い方をします。
増えている背景には、前章のデメリットで触れた「候補者ごとに知りたいことが違う」という問題があります。1本にすべてを詰め込むと長くなり、絞り込むと別の層に届かなくなる。この二択を、動画を作り分けずに解消できる形式として広がっています。
必要になるのは、分岐させるだけの中身が揃っていることです。選択肢の先に置くコンテンツが薄いと、選ばせる意味がなくなります。
参考:【2026年最新トレンド】インタラクティブ動画を採用で活用する方法|事例・活用シーンも解説
社員が撮影する密着・Vlog動画
広報や制作会社ではなく、現場の社員自身がカメラを回す形式です。撮るのは出演する社員本人か同じチームのメンバーで、写すのは1日の業務の流れ、チームの打ち合わせ、休憩時間の様子といった日常の場面です。
増えている理由は、作り込まれた映像ほど候補者に「見せたい部分だけを見せている」と受け取られやすくなっているためです。撮影者が社内の人間であるほど、社員の表情や会話が普段に近い状態で残ります。
注意したいのは、映していい範囲を先に決めておくことです。顧客情報が映り込む場所、他の社員が同意なく映る場面を事前に線引きしておかないと、公開前の確認で撮り直しになります。
生成AIを使った内製化
音声から自動で字幕を作る、原稿からナレーション音声を生成する、テキストから動画の下地を作るといった作業が、専門知識なしでできるようになりました。採用動画では、字幕付けと簡単な編集の負担が大きく下がっています。
変わったのは、これまで外部に頼んでいた工程のうち、定型的な部分を社内で完結させられる点です。取り入れる条件は、生成した内容を人が確認する工程を残すことです。社名や専門用語の変換誤りをそのまま公開すると信頼を損ないます。公開前の目視チェックは省かないでください。
まとめ
採用動画は、求人票や採用サイトの文章では伝わらない職場の空気や社員の姿を、応募の前に候補者へ届けるための手段です。種類は社員インタビュー・事業や仕事の紹介・オフィスや職場の紹介・コンセプトムービー・会社説明会や選考説明の5つに分かれ、どれから作るかは自社の採用課題で決まります。
得られる効果は、候補者側では企業理解が進んで辞退が減ること、スカウトや求人媒体で目に留まりやすくなることです。採用担当側では、毎回同じ説明に使っていた時間を候補者ごとの対応に振り向けられるようになります。
外注する場合の費用は種類によって10万円から300万円以上まで幅があり、制作会社とフリーランスのどちらに頼むかで、その幅のどこに寄るかが決まります。社内で作るなら外部への支払いは発生しませんが、担当者の工数がそのまま乗ります。着手は、社員インタビューなら公開したい時期の2か月前、コンセプトムービーなら4か月前が目安です。
作るときは、目的を1つに絞り、視聴者と見せる場面を固定してから種類と尺を決めます。1本目は1本だけ作り、反応を見てから次を決める進め方が、最も無駄が出ません。
候補者ごとに見せる内容を変えられる採用動画を、TALKsmithで
1本目の企画が固まってきた段階で次に迷いやすいのが、デメリットの章で触れた「新卒と中途、職種ごとに動画を分けるのか」という点です。全部作れば費用がかさみ、1本にまとめれば誰にも届かない動画になります。
Video Agent「TALKsmith」なら、1本の動画の中で候補者の質問や選択に応じて説明内容が変わるため、職種の数だけ動画を作り分ける必要がありません。いつ、誰がどの情報に興味を示したかも分かるので、面談の場で何を重点的に話すべきかの判断材料にもなります。
採用動画の企画を具体的に進めるタイミングで、選択肢の1つとしてご覧ください。
採用動画に関するよくある質問
Q1. 出演する社員が見つからない場合はどうすればよいですか
顔出しを前提にせず、手元の作業風景やオフィスの様子を映しながら音声だけで話してもらう形にすると、引き受けてもらいやすくなります。それでも難しい場合は、社員が登場しない事業紹介やオフィス紹介から始めてください。依頼するときは、撮影の所要時間と公開先、公開期間を先に伝えると承諾を得やすくなります。
Q2. 撮影機材がなくても作れますか
社員インタビューや職場紹介であれば、スマートフォンでも十分な品質で撮影できます。追加するとしたら、外付けのマイクと三脚の2つです。予算がある場合は、映像よりも音声に使ってください。コンセプトムービーのように映像表現そのものが価値になる種類は、外注を検討したほうが結果的に早くなります。
Q3. 退職した社員が映っている動画はどう扱えばよいですか
在職中に撮影した動画でも、退職後も公開し続けてよいかは撮影時の合意によります。トラブルを避けるため、撮影前の同意書に公開期間と退職後の扱いを明記しておいてください。すでに公開している動画で合意が曖昧な場合は、本人に連絡して確認するのが確実です。候補者から見ても、退職した社員が語る内容が現在の組織と合っているとは限らない点には注意が必要です。
Q4. 動画で使う音源や写真素材の権利はどこまで確認すればよいですか
確認するのは、商用利用が可能か、クレジット表記が必要か、利用できる期間と媒体に制限がないかの3点です。無料で配布されている音源でも、企業の採用活動での使用が対象外になっている場合があります。制作会社に依頼した場合も、納品物に含まれる素材の利用範囲は契約書で確認してください。社内で撮影した写真や、他社のロゴが映り込んだ映像も同じ確認が必要です。


