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動画施策のKPI設定方法とは?目的別の指標一覧と設定4ステップを解説

Takashi InokumaTakashi Inokuma|2024-08-20公開|2026-08-21更新

動画施策のKPI設定方法とは?目的別の指標一覧と設定4ステップを解説

「動画を配信しても、視聴回数以外に何を見ればよいのか分からない」動画マーケティングに取り組むBtoB企業の担当者から、こうした声をよく聞きます。KPIを設定しないまま配信を続けると、成果につながっているかを判断できず、改善の打ち手も定まりません。

本記事では、動画のKPIを認知・検討・行動の目的別に整理し、各指標の定義から自社に合った指標の選び方、設定の手順までを解説します。動画広告に限らず、BtoBで増えているサイト設置動画・商談前動画で追うべき指標も取り上げます。

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この記事の内容
  1. 動画施策のKPIとは?KGIとの違いと関係
  2. 動画施策のKPI一覧|認知・検討・行動の目的別に解説
  3. 動画施策のKPIを設定する4ステップ
  4. BtoB動画のKPIを設計する2つのポイント
  5. Video Agent「TALKsmith」で計測できる視聴データ
  6. 動画施策のKPI運用で失敗しない2つの注意点
  7. まとめ|目的に合ったKPI設定が動画の成果を高める
  8. 動画のKPIに関するよくある質問

動画施策のKPIとは?KGIとの違いと関係

KPIは、動画施策の最終目標(KGI)に対して、その達成度を途中で測るための中間指標です。この章では、KPIとKGIの関係と、動画施策にKPI設定が欠かせない理由を整理します。

KPIはKGI達成度を測る中間指標

KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)とは、最終目標であるKGI(Key Goal Indicator)の達成度を測るための定量的な中間指標です。動画施策でいえば、「問い合わせ件数を月30件にする」がKGIなら、その手前の「視聴完了率」「クリック率」などがKPIにあたります。

KGIだけを見ていると、成果が出ていないときに「どこでつまずいているのか」が分かりません。KPIを途中の関門として置くことで、施策のどの段階に課題があるかを特定できます。

動画施策にKPI設定が必要な2つの理由

1つ目は、目的を数値で共有できることです。認知向上なのかリード獲得なのか、目的が言葉だけだと解釈がぶれます。KPIに落とすと、チーム全員が同じ基準で成果を判断できます。
2つ目は、改善の起点になることです。配信した動画が期待通りの成果を出すことはまれで、データを見ながら手を入れる前提が必要です。KPIがあれば、数値の変化を根拠に次の一手を決められます。

動画施策のKPI一覧|認知・検討・行動の目的別に解説

動画のKPIは、施策の目的を「認知」「検討」「行動」の3段階に分け、それぞれに合った指標を選ぶのが基本です。ただしこの3分類は動画広告を前提にした整理であり、BtoBの非広告動画では追うべき軸が変わります。この点は後半の「BtoB動画のKPIを設計する2つのポイント」で解説します。

認知目的のKPI|インプレッション数・視聴回数・ユニーク視聴者数

認知が目的の場合、動画をどれだけ多くの人に届けられたかを測ります。インプレッション数は動画が表示された回数、視聴回数は再生された回数、ユニーク視聴者数は視聴した実人数です。同じ人が何度も再生すると視聴回数は伸びますが、実際のリーチはユニーク視聴者数で把握します。3指標を合わせて見ることで、届いた範囲と重複の度合いが分かります。

検討目的のKPI|視聴完了率・再生時間

検討段階では、動画の内容にどれだけ関心を持って向き合ってもらえたかを測ります。視聴完了率は動画を最後まで見た人の割合、再生時間は再生された時間の合計です。数値が高いほど、内容が視聴者の関心を引いていると判断できます。視聴完了率が低い場合、離脱がどこで起きているかの分析が改善の鍵になります。

動画の離脱を防ぐ具体策については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:動画の離脱率を下げる7つの方法|分析から改善まで視聴継続を伸ばす具体策

行動目的のKPI|クリック率・CV数・CVR

行動が目的の場合、視聴後に資料請求・問い合わせ・購入などの具体的なアクションにつながったかを測ります。クリック率は動画やリンクがクリックされた割合、CV数は成果の合計数、CVR(コンバージョン率)は視聴者のうち成果に至った割合です。CVRは動画のビジネス貢献度を測るうえで最も重要な指標の一つです。認知・検討のKPIが良くてもCVRが低い場合、視聴後の導線に課題があると考えられます。

以下に、目的別の主要KPIと定義を整理します。

目的主なKPI定義
認知インプレッション数動画が表示された回数(再生の有無は問わない)
認知視聴回数動画が再生された回数
認知ユニーク視聴者数動画を視聴した実人数
検討視聴完了率動画を最後まで視聴した人の割合
検討再生時間動画が再生された時間の合計
行動クリック率表示回数のうちクリックされた割合
行動CV数資料請求・問い合わせ・購入などの合計数
行動CVR視聴者のうち成果(CV)に至った割合

動画施策のKPIを設定する4ステップ

KPIは、指標を眺めてから選ぶのではなく、目的を決めてから逆算して設定します。ここでは、目的の明確化から測定ツールの選定までを4ステップで整理します。

1. 動画の目的を明確にする

最初に、その動画が「認知」「検討」「行動」のどれを目指すのかを決めます。目的が曖昧なままKPIを選ぶと、追う指標がぶれて改善の方向性が定まりません。目的は関係者全員で共有します。認知目的の動画で再生数が伸びても、行動目的なら成果とは限らないため、共通認識がないと評価がすれ違います。

2. 目的に合ったKPIを選ぶ

目的が決まったら、前章の一覧から該当する指標を選びます。KPIは1つに絞る必要はなく、最重要のメインKPIと、補助的なサブKPIを組み合わせるのが一般的です。たとえばリード獲得が目的なら、メインKPIをCVR、サブKPIを視聴完了率に置き、視聴の質と成果の両面を追います。

3. SMARTの法則で数値目標を決める

選んだKPIには、具体的な数値目標を設定します。目標設定の型として、Specific(具体的)・Measurable(測定可能)・Achievable(達成可能)・Relevant(関連性)・Time-bound(期限)の頭文字をとったSMARTが使えます。
「認知度を上げる」ではなく「3ヶ月後にチャンネル登録者を3,000人にする」のように、期限と数値まで落とすことで達成度を判断できます。

4. KPIの計測方法とツールを決める

最後に、設定したKPIを計測できるツールを用意します。測定手段は、大きく3系統に分かれます。

1つ目はYouTubeアナリティクスで、YouTube上の視聴回数・視聴維持率・再生時間などを確認できます。2つ目はGoogleアナリティクスで、自社サイトに埋め込んだ動画からの遷移やCVを追えます。3つ目は動画広告・配信ツールの管理画面で、インプレッションやクリック率など配信面の指標を取得できます。

追うKPIによって必要なツールは変わるため、指標を決めてから測定手段を選ぶ順序が重要になります。

BtoB動画のKPIを設計する2つのポイント

前章までは動画広告を前提にした「認知・検討・行動」の枠組みで整理しました。一方でBtoBでは、広告以外の動画活用が中心になり、追うべきKPIの軸も変わります。ここでは、BtoBならではのKPI設計の視点を2つ解説します。

1. 動画の利用シーンに合わせてKPIを変える

BtoBでは、サイトに常設する説明動画や、商談前に送る事前説明動画など、動画広告以外の使い方が中心になります。こうした動画で追うべきKPIは、広告のインプレッションではなく、視聴完了率や視聴後の商談化率です。

当社(株式会社LOOV)がBtoBツールの導入検討経験者100名に実施した調査では、「Webサイトや資料だけでは判断材料が不足し、商談しなければ情報が得られなかった」と答えた人が90%にのぼりました。サイト設置動画は、この商談前の情報不足をどれだけ解消できたか、つまり視聴から問い合わせ・商談化への転換で成果を測ります。

商談前の動画活用と視聴データの使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:商談前のアプローチが受注率を左右する!アポの質を劇的に高める「視聴データ」活用のススメ

2. 視聴データを商談や受注につなげて分析する

広告が「何人に届いたか」を測るのに対し、BtoBの非広告動画では「誰が・どこまで見て・どう動いたか」を追うことが成果につながります。視聴データを取得できれば、動画を見て終わりにせず、その後の商談化や受注との関係を分析できます。

「どの内容をよく見た相手ほど商談化しやすいか」、「離脱の多い箇所が検討の妨げになっていないか」こうした点を実際の数値で確認できれば、動画の改善をそのまま商談や受注の改善につなげられます。

Video Agent「TALKsmith」で計測できる視聴データ

動画を送っても、相手が見たか・理解したかが分からなければ、KPIは測りようがありません。動画の視聴データを一人単位で取得するには、それに対応したツールが必要です。ここでは、視聴状況を個人単位で計測できる手段と、取得したデータの活用例を紹介します。

Video Agent「TALKsmith」は、営業資料やプレゼン資料をもとにAIが説明を自動で行うサービスで、誰がどこまで視聴したかを一人単位で計測できます。視聴完了率や離脱ポイント、どの設問を選んだかといった興味関心データを実データで追えるため、視聴回数だけでは見えない改善点を特定できます。

実際にTALKsmithを導入した株式会社soraプロジェクトでは、初回商談後にパーソナライズしたプレゼン動画を送付する運用により、次回商談への転換率がほぼ100%、受注率は導入前の約3倍になりました。視聴データをKPIに組み込むことで、見られていない動画を放置せず、改善につなげられます。

soraプロジェクトの実践ノウハウは、以下の事例で詳しく紹介しています。
参考:受注率が3倍に!初回商談後の“AIプレゼンVideoのひと押し”で、営業が変わる——soraプロジェクトの実践ノウハウとは

TALKsmithについて詳しく知りたい方は、以下のサービス資料をご覧ください。
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動画施策のKPI運用で失敗しない2つの注意点

KPIは設定して終わりではなく、運用の仕方で成果が変わります。ここでは、多くの現場で起きがちな2つの失敗と、その回避方法を解説します。

1. 短期間の結果だけでKPIを変更しない

思うような成果が出ないと、KPI自体を変えたくなります。しかしKPIは施策の判断基準であり、途中で入れ替えると効果検証の一貫性が失われます。成果が出ないときに見直すのは、KPIではなく動画のクリエイティブや配信方法です。KPIを固定したまま施策を調整することで、何が効いたのかを正しく把握できます。

2. 他社の数値ではなく自社の過去実績と比較する

動画のパフォーマンスは、他社の数値と比べたくなりますが、目的・ターゲット・予算・クリエイティブが異なる以上、同一条件での比較はできません。他社基準に引きずられると、自社にとって意味のある改善から遠ざかります。
比較の対象は、前回の自社施策です。過去のデータと照らし、A/Bテストで要素を変えながら、自社の基準値を更新していく進め方が有効です。

なお、KPIの数値を把握した後の具体的な改善アクションは、以下の記事で詳しく解説しています。
参考:動画の改善方法がわからない担当者必見!KPI設定の基礎から分析、改善アクションまで徹底解説

まとめ|目的に合ったKPI設定が動画の成果を高める

動画のKPIは、「認知」「検討」「行動」という目的に応じて追う指標が変わります。まず動画の目的を定め、そこから逆算してメインKPIとサブKPIを選び、SMARTで数値目標に落とし、測定ツールを用意する。この順序で設計することで、成果につながるKPI運用ができます。

BtoBでは、広告以外の動画活用が中心となり、「何人に届いたか」だけでなく「誰が・どこまで見て・理解したか」を測る視点が欠かせません。視聴データを一人単位で把握し、KPIに組み込むことで、動画を作って終わりにせず、成果に結びつく改善を続けられます。

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VP of Marketing/猪熊高志

Takashi Inokuma

新卒で凸版印刷(株)に入社。営業職として従事したのち、マーケターとしてのキャリアを積みたいと考え銀行、生保、クレカなどの金融系企業、EC系企業、人材系企業など幅広い領域でマーケティングを経験。直近数社はBtoB領域でマーケティング責任者を歴任。前職のシナジーマーケティング(株)ではSaaS事業のマーケティング責任者として、データドリブンなマーケ体制を構築。(株)LOOVではマーケ×インサイドセールスを横断的にリードし、安定的なパイプライン創出体制の構築を推進。

動画のKPIに関するよくある質問

Q1. 動画のKPIはいくつ設定すべきですか?

明確な正解はありませんが、最重要のメインKPIを1つ定め、それを補助するサブKPIを1〜2つ添える形が扱いやすいです。指標を増やしすぎると、どれを優先すべきかが曖昧になり、改善の判断が鈍ります。まずは目的に直結する指標をメインに据え、その手前の関門をサブに置く構成から始めることをおすすめします。

Q2. 動画広告とWebサイト設置動画でKPIを変えるべきですか?

変えるべきです。動画広告は不特定多数への到達が前提のため、インプレッションや視聴回数など「どれだけ届いたか」を重視します。一方、サイト設置動画や商談前動画は、すでに関心のある相手に見てもらうため、視聴完了率や商談化率など「どこまで見て、次の行動につながったか」を重視します。利用シーンによって視聴者の関心度が異なるため、同じ基準で評価すると判断を誤ります。

Q3. 動画の視聴完了率は何%を目安にすべきですか?

一律の目安はなく、動画の種類や利用シーンによって大きく変わります。不特定多数が見るサイト設置動画と、関心の高い相手に送る商談前動画とでは、そもそも視聴の深さが異なるためです。他社の平均値を基準にするより、自社の動画ごとに数値を蓄積し、前回との比較で改善しているかを見るほうが実務的です。シーン別のデータの見方は、前掲の動画改善の記事も参考になります。

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