動画の改善は4つのKPIで進める|シーン別実測値と打ち手を解説
|2025-10-28公開|2026-08-28更新
動画を公開したものの再生数が伸びない、視聴はされているのに問い合わせにつながらない。そんな悩みを抱えるビジネス動画の担当者に向けて、この記事では「どの指標を見て、どこを直すか」を整理します。
動画の改善で成果を分けるのは、編集テクニックよりも「原因を正しく特定できているか」です。見るべき4つのKPIと、KPIごとの具体的な改善アクション、そして利用シーン別のKPI実測値まで、この記事を読めば自社の動画改善のPDCAを今日から回し始められます。
その動画改善
まだ「勘」や「センス」に頼っていませんか?
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なぜ動画の「改善」が必要なのか?
一度公開した動画が、最初から狙いどおりの成果を出すことは稀です。視聴者の反応や行動データを分析し、仮説を立てて改善策を実行し、その結果をさらに検証する。この繰り返しが、動画の効果を最大化する確実な方法です。
逆に、改善の仕組みを持たないまま「なんとなく再生数が少ない」「思ったより問い合わせが来ない」と感じているだけでは、制作コストが回収できない動画が増え続けます。改善の起点になるのが、次に紹介するKPIの設定です。
動画をマーケティング施策として位置づける考え方は、以下の記事も参考にしてください。
参考:動画マーケティングとは?5つの手法と6ステップで進め方を解説
動画改善の基礎|押さえるべき4つのKPI
動画の「良し悪し」は1つの数字では判断できません。ここでは改善の前提として、視聴のどの段階を測る指標なのかをKPIごとに整理します。
1. 視聴回数
動画がどれだけ再生されたかを示す、最も基本的な指標です。動画がどれだけ多くの人の目に触れたか、つまり「入口の広さ」を測ります。注意したいのは、視聴回数は動画の中身の評価にはならない点です。回数が多くても最後まで見られていなければ成果にはつながりません。認知拡大が目的の動画で最優先すべきKPIと捉えてください。
2. 視聴完了率
動画を最後まで視聴した人の割合です。この数値が高いほど、内容が視聴者の関心を維持できていたと判断できます。視聴完了率は「動画の中身」を最も直接的に映す指標です。どの地点で離脱が起きているかとセットで見ると、問題が冒頭にあるのか中盤にあるのかを切り分けられます。
3. エンゲージメント率
「いいね」「シェア」「コメント」など、視聴者が動画に対して起こした反応の割合を測る指標です。SNSやYouTubeで配信する動画では、アルゴリズム上の露出にも影響します。BtoBの動画では、資料ダウンロードや動画内の選択肢のクリックなど、視聴中の能動的なアクションを含めて捉えると実態に近くなります。
4. コンバージョン(CV)率
視聴後に、資料請求・問い合わせ・商品購入など期待する行動を起こした人の割合です。事業成果に最も近いKPIであり、動画改善の最終的なゴールになります。CV率だけを見ても原因は特定できません。視聴回数→視聴完了率→CV率の順に数字を追い、どの段階で落ちているかを見つけることが改善の第一歩です。
KPI別|動画の具体的な改善アクション
原因になっているKPIが特定できたら、打ち手はKPIごとに異なります。自社の動画で数値が落ちている項目から読んでください。
1. 視聴回数が伸びない
視聴回数の問題は、動画の中身ではなく「見つけてもらう前」の段階にあります。まず疑うべきは露出面です。Webサイトのどこに設置しているか、メールやSNSで案内できているか、視聴までのクリック数が多すぎないかを確認します。
次に、表示されてから再生されるまでの導線です。タイトルは視聴者の課題やベネフィットが一目で分かる表現に、サムネイルは「何の動画か」が伝わるビジュアルに直します。再生ボタンを押す理由を作れているかが分かれ目です。
2. 視聴完了率が低い
視聴者が視聴を続けるかは、冒頭の数秒で決まりやすいといわれています。冒頭に結論やベネフィットを示す「フック」を置き、本題に入るまでの前置きを削ります。あわせて見直したいのが、動画全体の長さと音声オフ環境への対応です。目的に対して動画が長すぎないか、テロップだけでも内容が追える構成になっているかを確認します。
離脱対策の詳細は、以下の記事で解説しています。
参考:動画の離脱率を下げる7つの方法|分析から改善まで視聴継続を伸ばす具体策
3. エンゲージメント率が低い
反応が起きない動画の多くは、視聴者にとって「自分ごと」になっていません。誰のどんな課題に向けた動画かを絞り込み、訴求内容をターゲットの関心に合わせて作り直します。あれもこれもと詰め込んだ1本より、シーン別・課題別に分けた動画の方が反応は得やすくなります。
一方通行の視聴で終わらせない工夫も効果があります。動画内に質問や選択肢を設け、視聴者が操作しながら見る形式にすると、反応データそのものが増え、次の改善材料にもなります。
詳しくは以下の記事を参照してください。
参考:インタラクティブ動画とは?|受注率3倍の活用事例と作成方法を解説
4. CV率が低い
視聴後の行動を促すCTA(行動喚起)は、「動画の最後」が正解とは限りません。関心が最も高まった中盤にフォームや誘導を配置する方が、回答率が上がるケースがあります。視聴を終えてからページを探させる導線は、それだけで離脱要因になります。
フォームそのものの改善も欠かせません。入力項目を必要最小限に絞り、デザインをシンプルにするだけで通過率は変わります。「動画は見られているのにCVしない」場合、原因は動画ではなくフォームにあることが少なくありません。
動画の改善精度を上げる方法
KPI別の打ち手を実行しても、全体の数値だけを見ていては「どこを直した効果なのか」が分かりません。改善の精度は、取得できるデータの細かさで決まります。
視聴完了率が50%だと分かっても、原因の特定には「どこで離脱したか」の情報が必要です。スライドやチャプターの単位で通過率を計測できれば、「3枚目のスライドで多くの人が離脱している」と問題箇所をピンポイントで特定でき、勘に頼らない改善アクションにつながります。
Video Agent「TALKsmith」は、営業資料やプレゼン資料をもとに、AIが説明やプレゼンテーションを24時間自動で行うサービスです。視聴者の質問や興味に応じて最適な情報を案内し、いつ・誰が・どの情報に興味を示したかを即時に把握できます。データをもとに動画の改善を進めたい場合は、こうしたツールの活用も効果的です。
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【実測値】動画の利用シーンでKPIはこれだけ変わる
「自社の数値が良いのか悪いのか分からない」という声に応えるため、TALKsmithで実測した利用シーン別のKPIデータを紹介します。同じ形式の動画でも、届ける相手と場面で数値の基準は大きく変わります。
| 指標 | Webサイト設置動画 | 商談前送付動画 |
|---|---|---|
| 視聴回数 | 約4,000回 | 約500回 |
| 最初のスライド通過率 | 45.73% | 88.26% |
| フォーム回答率 | 5.86% | 16.43% |
ケース1. Webサイト設置動画
不特定多数が訪れるWebサイトに設置した動画は、視聴回数が約4,000回と多い一方、最初のスライド通過率は45.73%、フォーム回答率は5.86%にとどまります。情報収集段階の視聴者が多く含まれるため、通過率・回答率が低く出るのは自然な結果です。
このシーンでの改善は「母数の多さを活かす」方向で考えます。冒頭のフックを強めて通過率を1ポイントでも上げれば、母数が大きい分、獲得できるCVの絶対数は大きく伸びます。
ケース2. 商談前送付動画
商談前の相手に送付した動画は、視聴回数こそ約500回ですが、最初のスライド通過率は88.26%、フォーム回答率は16.43%と大幅に高くなります。ターゲットが明確で、関心度が高い状態で視聴されるためです。
このシーンでは「1件あたりの質」を上げる改善が有効です。相手の検討状況に合わせて内容を出し分け、フォームでヒアリングしたい項目を精査すれば、商談の準備精度まで高められます。低いKPIを一律に問題視するのではなく、シーンに応じた基準で判断してください。
まとめ|データに基づいた動画改善で成果を最大化する
動画の改善は、4つのKPIで原因の段階を特定し、KPIに対応した打ち手を実行し、細かな行動データで効果を検証する、という順番で進めます。感覚での手直しを繰り返すより、この型に沿って回す方が確実に成果へ近づきます。
そして、KPIの「良い・悪い」は利用シーンによって基準が変わります。実測値を参考に自社の数値を相対的に捉え、まずは最も事業成果に近いKPIから改善に着手してください。
その動画改善
まだ「勘」や「センス」に頼っていませんか?
視聴維持率が低い根本原因は、「顧客が何を求めているか」をデータで把握できていないからです。VideoAgent「TALKsmith」を活用すると、インタラクティブな動画を最短で15分で作成することができ、どこまで視聴したのか、どの選択項目を選択したのかという顧客の興味・関心データを取得することができます。まずはサービス資料をご確認ください。
動画の改善に関するよくある質問
Q1. 動画改善は何から手をつければよいですか?
最初にやるべきは、その動画の「目的」を1つに絞ることです。資料請求が目的ならCV率、認知拡大が目的なら視聴回数と、目的が決まれば最優先で見るKPIも決まります。複数の目的を1本の動画に持たせると、どのKPIを改善すべきか判断できなくなります。
Q2. 視聴完了率や離脱箇所は無料ツールでも分析できますか?
YouTube Studioの「視聴者維持率グラフ」を使えば、どの時点で視聴者が離脱したかを無料で確認できます。ただし、スライド単位の通過率やフォーム回答率、誰が視聴したかという個人単位のデータまでは取得できません。BtoBで視聴者を特定した追客まで行う場合は、専用ツールの検討が必要です。
Q3. 数値が悪い動画は撮り直しが必要ですか?
撮り直しの前に、編集だけでできる改善から試してください。間延びした箇所のカット、冒頭部分だけの差し替え、無音環境向けのテロップ追加は、既存素材のままで視聴完了率に効きます。長尺の1本をテーマ別の短尺に切り出し、相手に応じて出し分ける方法も有効です。編集で数値が動かないときに、初めて企画からの作り直しを検討します。
Q4. 動画改善のPDCAはどのくらいの頻度で回すべきですか?
固定の頻度より「統計的に判断できるデータ量が貯まったか」を基準にしてください。目安は視聴1,000回以上、または1か月分のデータです。母数が少ない段階で判断すると誤った改善につながります。キャンペーンの開始・終了など、視聴者層が変わるタイミングも見直しの好機です。


