無形商材営業とは?成果を出す5つのコツ|説明の仕組み化まで解説
|2026-09-02公開
無形商材の営業を担当することになった方、あるいは扱うサービスの価値がなかなか顧客に伝わらず苦戦している方に向けた記事です。形のない商材は、営業の「説明」がそのまま商品価値になります。だからこそ難しく、担当者による成果の差も生まれやすい領域です。
この記事では、有形商材との違いと「きつい」と言われる理由の正体を整理したうえで、明日の商談から使える5つのコツ、さらに説明そのものを仕組み化して受注率を約3倍に高めた事例まで解説します。
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- 商材に実物がなく、資料や口頭説明だけでは価値が伝わりきらない
- 顧客の課題ごとに説明を変える必要があり、属人化している
- 相手の理解度や関心が読めず、提案の焦点が定まらない
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無形商材営業とは
まず「無形商材とは何か」を、営業活動にどう影響するのかという視点で整理します。違いの本質をつかんでおくと、この後の「きつさ」と「コツ」の理解が早くなります。
無形商材の例|IT・人材・コンサル・広告・金融の5業界
無形商材とは、ITシステムやSaaS、人材紹介、コンサルティング、広告、保険・金融商品のように、形を持たないサービスやノウハウを指します。営業職の求人で「無形商材営業」という場合、主にこの5業界を指すケースが多く、いずれもBtoB営業の中心的な領域です。
共通するのは、顧客が購入するものが「モノ」ではなく「成果への期待」だという点です。SaaSなら業務効率化、人材紹介なら採用成功、広告なら売上向上と、顧客が手に入れたいのは導入後の変化そのものです。この構造が、営業活動のあらゆる場面に影響します。
有形商材の営業との違い
有形商材との違いは、次の3点に集約されます。
| 比較軸 | 有形商材の営業 | 無形商材の営業 |
|---|---|---|
| 商材の見せ方 | 現物・サンプル・デモ機で見せられる | 現物がなく、説明と資料で伝えるしかない |
| 価値の判断材料 | スペック・価格・品質を比較できる | 導入後の成果を「期待」で判断してもらう |
| 営業の役割 | 商品力が売上を左右する | 営業の説明力が商品価値を左右する |
有形商材なら、営業がうまく話せなくても現物が魅力を語ってくれます。無形商材にはそれがありません。商材が自分を語ってくれない以上、営業の説明がすべてを担う。これが無形商材営業の出発点であり、この記事全体を貫くテーマです。
無形商材の営業がきついと言われる4つの理由
「無形商材 営業 きつい」と検索されるほど、この領域の難しさはよく知られています。ここではきつさの正体を4つに分解します。読み進めると、いずれも「説明」に行き着くことが分かります。
1. 形がなく、価値を言葉だけで伝える必要がある
無形商材にはデモ機もサンプルもありません。顧客が導入後の姿をイメージできるかどうかは、営業の言葉の組み立てにかかっています。同じサービスでも、説明の仕方ひとつで「便利そう」とも「よく分からない」とも受け取られます。
しかも顧客は、説明が分かりにくいと商材そのものの評価を下げがちです。「説明が分かりにくいサービスは、きっと使いにくい」という連想が働くためです。無形商材の営業では、説明の品質がそのまま商材の第一印象になります。
2. 顧客自身も気づいていない課題を引き出す必要がある
無形商材は「成果への期待」を売る商売のため、顧客の中に明確な課題意識がなければ検討が始まりません。ところが顧客の多くは、自社の課題を正確に言語化できていません。「なんとなく非効率だ」という感覚止まりのケースがほとんどです。
そのため無形商材の営業には、ヒアリングを通じて潜在的な課題を掘り起こし、顧客自身に「これは放置できない」と気づいてもらうプロセスが求められます。商品説明の前に、課題の言語化という一段階が挟まる分、商談の難易度が上がります。
3. 導入効果が事前に見えず「期待」で判断される
有形商材なら試用や検品で品質を確かめられますが、無形商材の成果は導入してみるまで分かりません。顧客は「この会社に任せて大丈夫か」という期待と信頼だけで意思決定を迫られます。
だからこそ、根拠を示せない営業は選ばれません。導入事例や実績数値など、期待を裏付ける材料をどれだけ用意できるかが受注を左右します。逆に言えば、顧客の不安に先回りして答える営業だけが、この壁を越えられます。
4. 説明に時間がかかり、質も人によって差が出る
形がないものを言葉で伝える以上、無形商材の説明にはどうしても時間がかかります。初回商談の大半がサービス説明で終わり、肝心の課題ヒアリングまで踏み込めなかった、という経験を持つ営業担当者は少なくありません。同じ説明を商談のたびに繰り返す時間も、積み重なれば大きなコストです。
さらに、説明の質は担当者のスキルに依存します。トップ営業が話せば伝わる内容が、経験の浅いメンバーでは半分も伝わらない。こうした属人化は無形商材営業の宿命とも言われてきました。
ここまでの4つの理由をたどると、無形商材営業のきつさは「説明が難しく、時間がかかり、人によって差が出る」ことに集約されます。この構造は記事の後半でもう一度取り上げます。
無形商材営業の3つのメリット
きつさの裏返しとして、無形商材営業には有形商材にはないメリットがあります。説明が難しい領域だからこそ、それを乗り越えた人材の価値は高まります。
1. 「説明で売る」力が磨かれ、市場価値が上がる
無形商材の営業は、商品力に頼れない分、課題発見力・提案力・言語化力といった営業スキルそのもので勝負します。この「説明で売る」力は商材や業界が変わっても通用するため、転職市場での評価にも直結します。難しい環境で成果を出した経験が、汎用性の高いスキルの証明になるからです。
2. 課題に合わせた幅広い提案ができる
形が決まっていないからこそ、顧客の課題に合わせて提案内容を柔軟に設計できます。パッケージをそのまま売るのではなく、組み合わせや運用方法まで含めて「顧客専用の解決策」を作る面白さは、無形商材ならではです。提案の自由度が高い分、顧客の成果に深く関与できます。導入後に「あなたに相談してよかった」と言われる関係を築きやすいのも、この領域のやりがいです。
3. 未経験からでも挑戦しやすい
IT・人材・広告などの無形商材業界は営業職の採用が活発で、ポテンシャル採用の門戸が比較的広く開かれています。もちろん入社後には説明の難しさという壁が待っていますが、後述するコツと仕組みを知っていれば、立ち上がりの速度は大きく変わります。
無形商材の営業に向いている人の3つの特徴
無形商材営業の向き・不向きは、「説明の難しさを乗り越えられるか」という軸で考えると判断しやすくなります。3つの特徴に分けて見ていきます。
1. 相手の話を深掘りできる人
無形商材の商談は、話す前に「聴く」ことから始まります。顧客の発言を受け止めるだけでなく、「それはなぜ起きているのか」「放置するとどうなるのか」と一段深く踏み込める人は、潜在課題の掘り起こしで力を発揮します。自分が話すより相手に話してもらう方が得意、という人は無形商材営業に向いています。
2. 形のない価値を論理的に言語化できる人
目に見えないサービスの価値を伝えるには、「課題→原因→解決策→導入後の変化」という筋道を、相手の理解度に合わせて組み立てる力が求められます。感覚的なトークよりも、論理的なストーリー構成で納得を積み上げるタイプが成果を出しやすい領域です。説明した内容を図や資料に落とし込める人も、言語化が得意なタイプに含まれます。
3. 導入後まで細やかにフォローできる人
無形商材は導入してからが本番です。成果が出るまでに時間がかかるため、導入後の伴走やフォローの質が、継続利用や追加受注を左右します。売って終わりではなく、顧客の成果が出るまで面倒を見ることにやりがいを感じられる人は、無形商材営業で長期的に信頼を積み上げられます。
無形商材営業で成果を出す5つのコツ

ここからは実務パートです。5つのコツを商談の時系列(商談前→商談中→商談後)に沿って並べました。商談の基本的な流れから確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
商談とは?営業・打ち合わせとの違い、基本の流れ、成功のポイントをわかりやすく解説
1. 商談前|顧客の業界・課題の仮説を立てる
無形商材の商談は、事前準備で半分決まります。相手の業界構造や競合環境を調べ、「この会社ならこの課題を抱えているはずだ」という仮説を持って臨むと、ヒアリングの質が一段上がります。仮説が外れても問題ありません。「御社のような業態では〇〇に課題を持つ企業が多いのですが、いかがですか」という投げかけ自体が、「この営業は分かっている」という信頼の入口になります。
2. 質問設計|言語化されていない悩みを引き出す
「何かお困りごとはありますか」という漠然とした質問では、潜在課題は出てきません。「その業務には月何時間かかっていますか」「その状態が1年続くと何が起きますか」のように、現状を数字と時間軸で言語化してもらう質問をあらかじめ設計しておきます。
顧客が自分の言葉で課題を語り始めたら、商談は前進しています。営業が説明する時間より、顧客が話す時間が長い商談になれば理想的です。
3. 事例提示|「自社と同じだ」と思える導入事例を語る
導入効果が事前に見えない無形商材では、事例が最大の説得材料です。ポイントは、相手と業界・規模・課題が近い事例を選ぶこと。「同業の〇〇社も同じ課題を抱えていて」という一文だけで、顧客の聞く姿勢は変わります。事例は「課題→取り組み→数値の変化」の順で、ストーリーとして語れるように準備しておきます。機能の羅列より、1社の物語の方が記憶に残ります。
4. 可視化|動画・図解・デモで商材をイメージさせる
言葉だけで伝わらないなら、見えるものに変換するのが近道です。サービスの利用イメージを動画にする、導入前後の変化を1枚の図解にする、管理画面を実際に触ってもらうなど、「形がない」というハンデを補う手段は数多くあります。
特に動画は、商談前の予習や商談後の社内共有にも使い回せるため費用対効果が高い手法です。動画の活用方法と資料づくりの基本は、以下の記事で詳しく解説しています。
営業活動で動画を活用する5つの方法|営業プロセス別の活用法と事例を解説
営業資料の作り方ガイド|基本構成14項目・デザイン原則・チェックリスト付きで解説
5. 商談後|不安を放置しないフォローを設計する
「期待」で判断する顧客は、商談後に必ず迷います。社内で説明できるか、稟議が通るか、本当に成果が出るのか。この不安を放置すると、検討は静かに止まります。商談の当日中にお礼と論点整理を送る、決裁者向けの補足資料を用意する、次のアクションと期日を明確にする。フォローを「思いついたら送る」ではなく「型」として設計しておくことが、受注率の差になります。
なお、ここまでの5つのコツはいずれも個人の技術です。一人ひとりの説明力は上がっても、説明にかかる時間そのものは減らず、チーム全体で見れば質の差も残ります。次章では、この問題を仕組みで解決する方法を紹介します。
「説明が難しく、時間がかかる」を仕組みで解決する2つの方法
「きついと言われる4つの理由」で整理したとおり、無形商材営業のきつさの核心は説明コストと属人化にあります。個人の努力に上乗せするのではなく、説明そのものを仕組みに変える2つの方法を紹介します。
1. トップ営業の説明を動画・コンテンツ化して標準化する
成果を出している営業の説明には、話す順序、使う言葉、事例の出し方に再現可能な型があります。この型を動画やコンテンツとして残せば、経験の浅いメンバーもトップ営業と同じ品質の説明を顧客に届けられます。
商談前にサービス概要動画を送っておけば、初回商談を説明ではなく課題ヒアリングから始められます。説明時間の削減と品質の標準化を同時に実現できる、費用対効果の高い打ち手です。属人化の解消方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
営業の属人化とは?原因・リスクと7つの解消方法|営業プロセスを標準化する実践ガイド
2. AIに説明・プレゼンを任せる
動画のコンテンツ化をさらに進めると、「説明業務そのものをAIに任せる」という方法があります。Video Agent「TALKsmith」は、営業資料やプレゼン資料をもとに、AIが説明やプレゼンテーションを24時間自動で行うサービスです。視聴者の質問や興味に応じて最適な情報を案内し、視聴データや回答内容もリアルタイムで取得できます。
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まとめ|無形商材営業は「伝え方の仕組み化」で差がつく
無形商材の営業は、商材が自分を語ってくれない分、営業の説明がすべてを担います。きついと言われる4つの理由も、突き詰めれば「説明が難しく、時間がかかり、人によって差が出る」ことに行き着きます。
だからこそ、打ち手は2段階です。まず5つのコツで個人の説明力を磨く。そのうえで、動画やAIを使って説明そのものを仕組み化し、チーム全体の伝える力を底上げする。個人技と仕組みの両輪がそろったとき、無形商材営業は「きつい仕事」から「成果を再現できる仕事」に変わります。
形のない商材こそ、見せて伝える。TALKsmithで
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- 商材に実物がなく、資料や口頭説明だけでは価値が伝わりきらない
- 顧客の課題ごとに説明を変える必要があり、属人化している
- 相手の理解度や関心が読めず、提案の焦点が定まらない
このようなお困りごとがありましたら、ぜひ一度Video Agent「TALKsmith」を検討してみてください。「TALKsmith」は視聴者の質問にその場で答える対話型パーソナル動画で、無形商材の価値やサービスの流れを、相手の関心に沿った形で説明することができます。誰が対応しても同じ水準で伝わるうえ、視聴者がどこで質問したかも把握できるため、属人化を抑えながら提案の精度を高めることが可能です。最短15分で1本作成できます。まずは資料をご覧ください。
無形商材営業に関するよくある質問
Q1. 未経験でも無形商材の営業に転職できますか?
可能です。IT・人材・広告などの無形商材業界は採用意欲が高く、営業未経験者向けのポテンシャル採用も活発です。選考では商品知識よりも、傾聴力や課題を整理して伝える力が見られます。前職での「相手の要望を汲み取って動いた経験」を言語化しておくと、選考でアピールしやすくなります。
Q2. 有形商材の営業経験は無形商材でも活かせますか?
活かせます。顧客との関係構築力やヒアリングの基本動作は共通です。一方で、現物に頼らず言葉と資料だけで価値を伝える説明の組み立ては、無形商材で新たに鍛える必要があります。本記事の5つのコツを、有形時代の経験に上乗せするイメージで臨んでください。
Q3. 無形商材の営業は年収を上げやすいですか?
上げやすい傾向はあります。無形商材は原価構造上利益率が高くなりやすく、成果がインセンティブに反映されやすい給与体系の企業が多いためです。ただし年収水準は業界や企業の制度によって大きく異なるため、求人票では固定給とインセンティブの比率まで確認することをおすすめします。


